公開日: 最終更新日: 2021年04月

デジタルマイクロスコープに搭載されているホワイトバランス機能、そしてデジタルマイクロスコープに使用される照明の色についてお話します。

 

ホワイトバランスとは

デジタルマイクロスコープを使用すると、パソコン画面あるいはフルHDモニター上で拡大画像を観察することができます。
マイクロスコープにデジタルカメラ素子が搭載されており、このカメラ素子がとらえた画像を映像信号としてパソコンやモニターに送り出しているのです。
より鮮明な画像を映し出すために照明を使用しますが、使用する照明によっては実際の色合いと違いが出ることがあります。
それを調整する機能がホワイトバランスです。ホワイトバランスは「白色のバランス」という名前の通り「白色を正確に映し出せる」という状態に補正することを言います。ホワイトバランスが取れていないと肉眼では自然に見えていた色がカメラで撮影すると、不自然な色に映ることがあります。ホワイトバランスはいったん白いものを映し出して白色調整を自動、または手動で行います。

多くのデジタルマイクロスコープは、カメラ自体の感度や色などをある程度調整できるような機能を保有しています。
デジタルマイクロスコープを使用されている方は、カメラ調整を行うことができる設定画面をご覧になられたことがあるのではと思います。ホワイトバランス機能が搭載されている場合がほとんどです。

当社のデジタルマイクロスコープの先端部には白色LEDが搭載されており、観察体全体をできるだけ均一に照らすことができるようにしています。
下の写真は、マイクロスコープに搭載されている白色LEDでホワイトバランス調整済みの画像です。

 

照明とホワイトバランスの関係

マイクロスコープに内蔵された照明では画像がうまく映し出されない場合があります。
表面が反射しやすい材質の観察体においては、搭載している照明を使用せず、反射が起きにくい蛍光灯などのやわらかい照明で照らす場合があります。あるいは、ドーム照明といって、直接観察体に照明を与えるのではなく、お椀をひっくり返したようなドーム型の内壁に白色LED光を当てて、拡散した照明で観察体を照らす場合もあります。時には、外光といって、部屋の照明や外からの太陽光だけを利用して観察する場合もあります。

このような照明の元となるのが光源です。LED、ハロゲンランプ、蛍光灯などで、太陽光も光源です。
これらの光は、それぞれ異なる色をしています。
光源が発している光の色を色温度といって、ケルビン(K)という定量的な数値で表わされています。
色温度が低い(ケルビン値が小さい)ほど、オレンジ色になり、色温度が高い(ケルビン値が大きい)ほど、黄色から白、そして青へと変わっていきます。

一般家庭の照明で例えるとわかりやすいかもしれません。色温度が低い電球色のランプにすると、少しオレンジ色っぽい照明になり、やわらかい照明になります。色温度が高めの昼白色のランプにすると少し青みがかった白色となり、ストレートな印象の照明になります。


  • 電球色

  • 昼白色

このように照明の光源には色温度があるため、デジタルマイクロスコープに使用する場合、照明によって画像全体の色が変わってしまい、赤みがかったり、青みがかったりと不自然な色の画像になってしまうことがあります。
それをホワイトバランス機能を使って正常な色で観察できるようにします。

 

ホワイトバランスによる調整

前述しましたようにホワイトバランスの調整は一般的にはまず、白いものを映し出し、白調整を自動又は手動で行います。

例えば白い紙をマイクロスコープで映し出します。
これはマイクロスコープに内蔵されている照明で照らしたものです。
普通にきれいな白い色が映し出されました。
ここでホワイトバランス調整を行い、この色を白だと覚えさせます。
これにオプションの照明を取り付けて見てみるとどうなるでしょう。 
マイクロスコープに内蔵された照明を消してオプションの照明のみで
この白い紙を照らしてみます
本来白いはずの紙がオプション照明の影響を受けてこのように
黄色味を帯びた色で照らし出されました。
ここでホワイトバランス調整が必要となります。この色を白だと覚えさせます。
本来の白い色が映し出されました。
 

オプション照明を使った場合ののホワイトバランスの例

前出の観察体をデジタルマイクロスコープの白色LEDの照明を消して、そのままオプションの蛍光灯照明(DS-KEI-01)拡散ドーム照明(IDD-K80DW)に変えて取り込んだ画像が下の2枚になります。ホワイトバランス調整は行っていません。

蛍光灯照明(DS-KEI-01) 
蛍光灯は白色LEDより色温度が少し低いので
全体が少し黄ばんだ色になりました。
拡散ドーム照明(IDD-K80DW) 
光源自体は白色LEDですが、
一旦、ドームの内壁に照明を当てて光を拡散させています。
ドームの内壁が乳白色なので
その内壁色の影響を受けて、かなり黄ばんだ色の画像に
なります。    

オプションの蛍光灯照明(DS-KEI-01) 、拡散ドーム照明(IDD-K80DW)も、一旦、白いものを映し出して、ホワイトバランスの補正をとることにより、正常な色の画像で観察することが出来ます。
下の画像は、それぞれの照明で一旦、ホワイトバランス調整を行ってから、映し出した画像です。

蛍光灯照明(DS-KEI-01)
ホワイトバランス取れたことにより黄ばんだ部分が白色に映し出されました。
拡散ドーム照明(IDD-K80DW)
ホワイトバランス取れたことにより黄ばんだ部分が白色に映し出されました。

照明には色の差があるため、正常な色で観察するためには、色の補正を行うホワイトバランス機能が非常に重要で
あることが、おわかりいただけたかと思います。

デジタルマイクロスコープにおけるホワイトバランスには、手動で白色調整するマニュアルホワイトバランス
白を映し出して1回だけ自動で行うワンプッシュホワイトバランス、常に自動的に白調整を行ってくれる
オートホワイトバランスがあり、いずれかが一般的には採用されています。

 

当社マイクロスコープのホワイトバランスについて

当社のデジタルマイクロスコープDS-2000,DS-400Cシリーズ、DS-330HDシリーズでは、マニュアルホワイトバランス、ワンプッシュホワイトバランス、オートホワイトバランスの3つの機能を搭載しています。

DS-3Aシリーズ,MS-1000Aシリーズではマニュアルホワイトバランス、オートホワイトバランスの2つの機能を
搭載しています。

オートホワイトバランスカメラ側が観察体や照明の状態を自動的に判断し、適正な色を再現しようとしますが、
その時の条件だけで調整することになるので、どうしても十分な補正が出来ない点があります。
マニュアルホワイトバランス機能も備わっていることが好ましいです。

ただし、色の再現とは非常に難しいものです。厳密にはホワイトバランス調整だけではなく、カメラによっても特性の違いから、同じ色でもわずかな差が生じますし、使用されるパソコンやモニターによっても差が生じます。

観察体の色を重要視される場合は、事前にお客様の環境下で試されることをお奨めいたします。
当社では、全機種ともご評価のためのお貸出しを行っております。

                                

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