積算光量とは

積算光量とはUV照度×時間のことです。

UV照度(紫外線照度、紫外線放射照度)、あるいはUV強度(紫外線強度、紫外線放射強度)はmW/cm2という単位で表されます。

照度、強度というのは光の強さのことです。
当社のUVWXは365nmで16mW/cm2という強い強度で照射できます。
このUV照度に時間(単位:秒)を掛け合わせて積算光量(UV照度量、UV露光量)を計算することができます。

式で表すと、
UV照度(単位:mW/cm2)× 照射時間(単位:秒)= 積算光量・積算照度(単位:mJ/cm2
積算光量の単位には仕事量を表すJ(ジュール)を用います。

このJ(ジュール)がUV硬化では非常に重要でどの程度のJ数で固まるのかを知る必要があります。

上の表にある黄色部分は1000mW/cm2の照度で1秒間照射した場合、その積算光量は1000mJ/cm2になることを表しています。 上の表にある黄緑色部分は 100mW/cm2の照度で10秒間照射した場合、その積算光量は1000mJ/cm2になることを表しています。 つまり、弱い照度でも秒数によって強い照度と同様の積算光量を与えることができるということです。


ただし、UV樹脂、UVガスケットによっては 必要な最低照度があります。 例えばですが、1mW/cm2で1000秒照射すると 上記の例と同様1000mJ/cm2になりますが  積算光量が同じでも照度が低いためにそれでは硬化しないという場合があります。

積算照度・積算光量の測定

コンベアーなどにサンプルを乗せてUVLED(紫外線)照射器の下を通過させる場合

5mmの幅で1000mW/cm2のUVLEDの光の下をサンプルが通過する場合

つまり同じ照度で同じ幅のUVLED照射器の下を通過すると、速さにより積算光量(積算照度)が異なります。 4倍のスピードで通過する場合、積算照度は1/4になってしまいます。 4倍のスピードで通過させて1000mJ/cm2を当てるためには 5㎜幅で4000mW/cm2の照度か 5㎜の4倍の20㎜幅で 1000mW/cm2の照度が必要になります。
当社で最も大きく積算光量を出せるモデルはライン照射型UV-LED照射器 UVWX400x20で 100m/分のスピードでサンプルが通過した場合 最大240mJ/cm2の積算光量を与えられます。通過スピードが10m/分ですと2400mJ/cm2となります。

照射器A・Bどちらも 1000mJ/cm2の積算光量になります。

積算光量(積算照度)の計算式

積算光量はどうやって計算すれば良いのか?と思っておられる方も多いと思います。
当社で一番積算照度を得られるライン照射型UV-LED照射器 UVWx400x20を例にしてスピードによる積算照度の違いを下記の計算式で計算できます。

この照度計算の計算式は以下のような条件で測定した場合です。
*波長 365nm
*照射器とサンプルの距離 50mm
(波長385,395の場合は約15%増量となります。)

× 照射強度 = 積算照度(積算光量)
100 mm
mm/s
× 4000 mW/cm2 = mJ/cm2
*速さは半角数字で入力して下さい。

積算光量に関する様々な用語

積算光量は照度x照射時間で表されるということは上記で述べたとおりです。
照度は紫外線照度、紫外線強度、UV強度、UV照度などと表現される場合もあり、
積算光量は硬化に必要な紫外線照射量、UV露光量、まれにドーズ(DOSE)量などと表現される場合もあります。
UV波長は、365nm、385nm、395nm、405nmとなります。
ピーク照度(最大強度)が高いほど、厚みのある樹脂硬化に有効です。